ニッコーの8mm映写機 ― 2021年09月26日 11:51

電池式の8mm映写機(スーパーエイト)です。 「電源が入らない」という事で修理依頼されました。
電池ボックスを見ると、モーター駆動側の電極が無くなっていました。となりの電池を繋ぐものなので、残っていたランプ用の電極を参考に、手持ちの薄いアルミ板で作成しました。
残っていた電極も表面が酸化しているようなので、リューターで研磨しておきました。
これで、電池ボックスはなんとかなりましたが、まだ、電源は入らない状態です。
分解して内部を調べると、スイッチ部分の接触不良を見つけました。このスイッチも旧式で、金属板を押し付けるタイプです。接触部分が酸化していたので、リューターで研磨しました。
このとき、スイッチを固定するネジ穴が折れてしまいました。仕方が無いので、表面パネルまで、穴をあけてビス、ナットで固定するようにしました。
これで、モーターが回転するようになりましたが、巻取用プーリーのゴムベルトが変形していて、上手く動力が伝わりません。手持ち部品に同等のゴムベルトがあったので交換することにしました。
交換するには、ギアボックスを分解する必要があります。まず、64歯の大きなプラスチックギアをはずす時に、誤って、プラスチックギアを割ってしまいました。幸い、硬質プラスチック製だったので、瞬間接着剤でなんとかなりました。
ギアボックスを分解して変形したゴムベルトを交換しました。
再組み立てして、動作確認すると、映写、巻取り共にほぼ正常な動作をするようになりました。
ニッコーの8mm映写機 電池ボックスの電極 ― 2021年09月26日 12:31

薄いアルミ板で作りました。
ニッコーの8mm映写機 スイッチ部分 ― 2021年09月26日 12:32

接触不良だったスイッチです。
ニッコーの8mm映写機 折れたネジ穴 ― 2021年09月26日 12:34

折れたネジ穴部分です。ビス、ナットで補修しました。
ニッコーの8mm映写機 内部の機構 ― 2021年09月26日 12:36

巻取り用のゴムベルトが変形していました。
ニッコーの8mm映写機 補修したギア ― 2021年09月26日 12:37

分解時に、割ってしまったプラスチックギアです。接着剤が効かないPOMではなく、普通の硬質プラスチック製だったので、瞬間接着剤で補修できました。
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